第1章 an encounterー出会いー
「行くぞ」
リヴァイの声でラルは閉じていた目を開けた
前にはおじさんが倒れていて
「おじさん、死んじゃったの?」
と、不安そうにリヴァイに尋ねるラル
自分が危ない目に遭ったというのに、おじさんの心配をするラルはどれだけお人好しなのか
と、リヴァイは舌打ちをしたあと言った
「死んでねぇよ。気絶してるだけだ」
と言えば、ラルは良かったと溢す
「ったく、お人好しだな」
「だって!命は大切にしなさいってお母さんに言われたもん!」
「俺殺されかけたが、それはいいのかよ?」
「あ、それは、えっと、んーと、」
何かいい言葉はないかと、ワタワタと考え出すラルを見て、リヴァイはフッと微かに笑った
ったく、こいつは、見てて飽きねぇ
と、内心思いつつ、リヴァイはラルに尋ねた
「家はどっちだ?」
「んーとね、あっち!」
ラルは自分の家の方向を指差した
本当に合っているのか不安に思いつつ、ラルの指差した方向に歩き出すリヴァイ
ラルとガッチリ手を繋いでいるため、ラルは半ば引きずられている感じだ
「足、大丈夫?」
「ガキが無駄な心配すんな。これくらいなんの問題も……「チョンッ」
「!!!!!!!!!!!」