第1章 an encounterー出会いー
おじさんが拳銃を構える前に、リヴァイが撃たれていない片方の足で、おじさんの足を引っ掻けた
そのお陰でおじさんは、地面にドタッと、倒れた
倒れた拍子に持っていた拳銃も、遠くに滑って無くなってしまった
「ラル、暫く目を閉じとけ」
リヴァイにそう言われたラルは、目を両手で塞いで見えなくした
それを見届けたリヴァイは、ポンポンとラルの頭を撫でる
そして、ヒョコッヒョコッと倒れているおじさんに近寄るリヴァイ
リヴァイの歩いたところには、血の痕が残る
拳銃を失ったおじさんはヒィーと近づくリヴァイに後退りする
「さっきは随分と可愛がってくれたもんだな?
お陰で血まみれだ」
「ヒッ!」
今度はおじさんがガタガタと震えている
その姿はなんて滑稽なんでしょう
「ゆ、許してくれ!もう、こんなことはしねぇ!」
命乞いをするおじさんは、なんて憐れなものでしょう
「わりぃな、俺は、そこまで優しくねぇんだ」
そう言うとリヴァイは、おじさんを蹴った
「ガッ!」
おじさんは口から血を吐き出す
そんなものお構いなしに次から次に蹴りを入れる
もうおじさんの顔は、見れたもんじゃない
それほどまでに、膨れ上がり、歯が何本か折れている
「チッ、汚ねぇな」
と、吐き捨てれば、おじさんに最後の一発を喰らわせた
「グハッ」
と、おじさんは声を漏らしたっきり、何も言わなくなった
何故ならおじさんは、白目を向いて口から泡をだし、気絶していたからだった