第1章 an encounterー出会いー
「リ、ヴァイ…。リヴァイ!!」
ラルは嬉しそうにリヴァイの名を呼ぶ
早速呼び捨てかよ
と、リヴァイは心のなかで悪態をついた
そしてチッと舌打ちをして顔を背けるリヴァイ
リヴァイの顔を見ると、ほんのり顔が赤かった
「照れてる?」
ラルがニコニコしながらリヴァイに尋ねる
「照れてねぇ!」
と、否定するものの、説得力がない
「照れてる~!!」
ラルは決して冷やかしている訳ではない
ただ嬉しいだけ
でも、リヴァイは冷やかされていると思い込んでしまい
「黙れ、糞ガキ」
と、言った
糞ガキと言われたラルはムゥと口を尖らせる
その顔を見てリヴァイは、微かに微笑んだ
しかし、その事をラルは知らない
すると、
パァァァンと、銃声が響き渡った
その音を聞くなり、ラルは不安そうに眉を寄せ、リヴァイは警戒体制を整える
「やぁっと見つけたぜ。子猫ちゃーん。」
ゾワッ!!
その言葉を聞いた瞬間、ラルは一気に鳥肌が立った
見るとさっきのおじさんが、もうそこまで来ていた
「チッ!行くぞ!」
そう言いながら、リヴァイはラルの手を引く
「おぉっと!行かせねぇぜ?」
おじさんはニヤリと笑った
その瞬間、パンッ!
おじさんが銃の引き金をまた引いた
「ぐっ!!」
すると前から悲痛の声が聞こえた
ラルは何が起きたのかわからなかった
分かるのは、おじさんが撃ったということだけ。