第1章 生きて
びっくりして目を見開く
人としての距離をきちんと取るため(圧倒的現代人)
私は2歩ほど下がる。
何の用、どう言えばいいんだろう、てか今はいつなの?サッチと黒ひげは?エースは?
でもまあ、私が気になるのは
「あ、あのっ」
「....なんだよい」
怪訝そうなマルコはそれでも返事をしてくれて、その目には私の姿が反射している
距離をとったのに詰め寄るように思わず1歩踏み出した
「エースは、ポートガス・D・エースは、生きてるんですか...!?」
その言葉にマルコの眼が見開かれた気がした
みるみるとマルコの顔が険しくなる
「お前知らないのかよい、もうすぐエースの公開処刑がされるってんで世界中どこも大騒ぎだってのに」
頂上戦争直前ってこと..!?
モビーディック号はこれからコーティングされるということだろうか。
不味い、このままだとまず間違いなくエースは死ぬ。
ワンピースの世界だけど漫画とおなじ現実とは〜とかいってたら現に頂上戦争が起こってるんだから、もしエースが死んだら後悔してもしきれない
変えられる現実はここにあるのに、あまりにも猶予がない。
どうしよう、どうすればいい、どうしたらエースを助けられる
「用がないならさっさと離れるよい、皆ピリピリしてるんだ」
当たり前だ、エースを助けるって時に得体のしれない女がこのままだとエースは死んじゃうんですよーなんて、馬鹿か。
一瞬諦めることも過ぎったけれど、そんなことしたら多分、私は後で死にたくなるというか死ぬ間違いなく死ぬ。ガチ恋なめんなよってレベルで死
....は置いといて。
「あの..っ...し、白ひげさんとお話させていただけませんか...っ」
マルコに頭を下げる
結局、馬鹿正直にお願いすることしか私には出来なかった。
「...ついてくるよい」
マルコはそう言って歩き出した
なんというか、言ってみるものだな...やけにあっさりと了承を得た私はマルコについて船に乗る