第7章 男の子は大変なんです
―――筈なんだけど。
「………あれ?」
チュンチュン…ぴちち…
朝の訪れを告げるように窓辺で囀ずる鳥達。
視界いっぱいに映る天井が早朝の真っ白な陽射しに柔らかくぼやける。
寝惚け眼を擦った際に両目が捉える寝間着の袖口。
見れば、自分はちゃんと衣服を身に纏っている。
「もしかして、今の……夢?」
ベッドの上には違いない。
だが、隣を見ても美奈子の姿は無い。
惚ける頭をがしりと掻きながら上体を起こし、念の為にと今一度キョロッと部屋を見渡すも、そこにはやはり美奈子の姿は無い。
「ず……いぶんリアルな夢見たな~……」
美奈子を組み敷き、腰を打ち付けた感覚が確と下半身にある。
喘ぐ声も、自分の名を熱っぽく呼ぶ舌っ足らずな彼女の声も、今も尚耳に残っているというのに、あれがまさか夢だったとは―――と。
琉夏は巻き戻るように再びベッドにボフンッと倒れ込むと、得をしたような、損をしたような夢の内容に大きく息を吐いた。