第4章 小さな命
「今日は綺麗な満月だね」
「ん」
空を見上げ呟いたエミン
彼女が作ったホットケーキのように真ん丸な月が、あどけなさを残す美奈子の顔をキラキラと照らしている
「何だか琉夏くんと、こうしてゆっくりお話出来るのも久しぶりな感じだね」
コツンと琉夏の肩に頭を預け、甘える仕草に胸の内で欲情がジワリと侵食していく
確かに、桃が生まれてからは前のように
”二人っきり”という場面は少なくなった
娘が生まれた幸せと比例するように、少しだけ物足りなさを感じていたのも事実
育児に追われる傍ら、美奈子も同じことを考えていたのかもしれないと思うと、それさえ愛しいと思ってしまう琉夏
((本当…参るね…))
預けられた美奈子の頭に軽い口付けを落とす
それに気付いた美奈子が琉夏の顔を見上げ、お互い惹かれ合うように唇を寄せた