第12章 おはようの挨拶より最優先
いつの間にか琉夏ちゃんの心拍が落ち着いていて呼吸も静かなものに変わっていた事に気がつかなかった。
「…おき、」
「え?なに?」
「…お仕置き、だね。悪い美奈子ちゃんには」
「え?ちょっ、え?なんで!」
「勝手に俺の隣から居なくなったし、それをイルカで誤魔化した上に驚かせて笑ったからね、」
「なっ…私は琉夏ちゃんに少しでもゆっくり寝て欲しかったから…っ」
「でも目覚め、…悪かったよ?」
「うっ…」
むくりと私の首筋から顔を持ち上げた琉夏ちゃんが同じ目線の高さでこちらを睨む。
琉夏ちゃんの背中は今も冷えた汗でしっとりしているし、確かに寝覚めが良かったとは言えない気がした。
「ごめ、んね…?」
「ダメ、許さない」
「え~?そんなに怒ってるの?」
「うん、…スゴく、ね」