第1章 初キス騒動
WEST BEACHのテラスから夕日が沈む様子を二つの人影が拳二つ分程の距離を開けて眺めている。
「夕日…キレイ」
「そうだね」
夕日に照らされる美奈子の方がキレイだと思う琉夏。
琉夏からの視線を感じた美奈子
「どうしたの?琉夏ちゃん?」
不思議そうに覗き込む。
「いや…なんでも」
「私ね…こうやって、琉夏ちゃんの隣に居られて…幸せだなって…」
夕日が沈む中で頬を染めて、ふわりと嬉しそうに微笑むその表情が普段見る笑顔よりも更に愛らしい。
琉夏は表情を崩すこと無いままに
美奈子を見下ろす。
「…琉夏ちゃん?」
何も言わない琉夏の様子に
美奈子が不思議そうに首を傾げる。
すると急に、グイッと引き寄せられた。
「えっ…!」
突然の事に目を丸くする美奈子を引き寄せ、
琉夏の唇が美奈子の唇に触れる
まさにその瞬間。
「まっ…ま、ま、ま!! 待って!!!」
(>人<;)
「…。」
唇まであと5センチと言うところで、
二人を隔てたのは、美奈子の手。
それがしっかりと、二人の顔の間に挟まり、夕日の口付けを未遂で終わらせていた。
「…何これ」
柔らかい唇を想像していたその先にある感触を邪魔されたに琉夏が不機嫌そうに声を上げた。
「手…手だけど…」
「そういう事言ってるんじゃ無いよ…」
目の前を覆う、手を面倒そうに掴んで離すと、その向こう側に居る赤面を睨む。
「だっ…だって…琉夏ちゃんが…急にっ」
手をどけられ、まともに琉夏と視線がかち合い、真っ赤になったまま美奈子が言う。
「急でも無いでしょ」
「急だよっ…!」
ふいっと視線を逸らし、手の平で顔半分を隠しながら恨めしそうに琉夏を睨む美奈子
そんな様子に初々しいと思いつつもキスがしたい琉夏。
「普通、キスするでしょ。」
「私だって、…こっ…心の準備がっ…!」
(⸝⸝› ‹⸝⸝)💦