第2章 一緒に
「……今日だけで2回だぞ」
「はい……申し訳ないです」
しょぼんとしたルクリアを見て小さく笑う
「痛むか?」
「大丈夫です」
そう言って濡れた瞳で微笑む彼女
だが、不意に表情を曇らせると心配そうにこちらを見た
「あの、命令で侵略をしてると聞きましたが……大丈夫なんですか?」
「……俺は下級戦士だからな」
「え?」
「俺程度の戦闘力の奴が死ぬのもいつもの事だ。戻らなきゃ死んだと思われるだけで終わりだ」
「……」
「そんな暗い顔するなよ。……紅茶、俺が淹れる。教えてくれ」
「あ、はい。えっと、これにお湯を入れて……」
「待て。その前に薬塗って来い」
「あ、はい。ちょっと待ってて下さい」
濡れた手を拭いてキッチンを離れるルクリア
引き出しを開ける音を聞きながらこれで良かったのだろうかと考える
(……ずっと戦ってきたからな……そろそろ休んでも良いか)
そんな事を思い、薬を塗っているルクリアの横顔を見つめた