第7章 髑髏島
あれから幾日経っただろうか。海の様子が変わってきた。
所々に船の残骸が見える。岩場も顔を出している場所も多くなった。
「船の墓場か」
そんな言葉がふさわしい場所だ。
「やっぱり呪われてるんだ!!」
「落ち着け!ただ座礁した船があるだけだ!本当に呪われているとしても、俺たちがそれに打ち勝った、最初の海賊になればいい!」
「カラ松……」
「やる前から、諦めるな!色々やってみてから諦めたって、いいじゃないか!」
「カラ松…!お前、本当にカラ松か?カラファーみたいだ!」
「チョロカン、もう少し頑張ってみて!」
「……ああ、もう!わっかりましたよ!!こうなりゃ、ヤケだ!」
チョロカンが必死に舵を操る。
すると髑髏の形をした島が、その姿を現した。
「ジュウシアム、腕を伸ばせるか?!」
「あいあい!!」
ジュウシアムが腕を伸ばす。人並み外れたその身体能力で、船と島をつなぐ。
「届いたよ!」
「船を近づけるんだ!」
「アイアイサー!ぃよいしょー!」
あっという間に船は、髑髏島に近づいた。
錨を降ろして岩場に縄をくくりつける。
次々と上陸すると、さっきまで荒れていた海が、嘘のように静まり返った。
「どこから入るんだろ」
トドクスが辺りを見回すと、扉らしきものがあった。
「船長、見つけました!」
その扉はジュウシアムとカラ松が押してもびくともしない。だが入れそうな場所は、そこしかなかった。
「これ、なんでしょう?」
イチアルが指差す場所に、なにやら窪みがある。それは○○が着けている首飾りの、ペンダントトップの形に似ている。
「まさか…」
はめてみるとそれは、ピッタリはまった。
ガタン、と音がして、扉が開く。
「え…、どういうこと?!」
「とにかく、入ってみよう」
中に入った○○たちは、言葉を失った。
外観からは想像できないほどの、美しい場所だったからだ。宝石がちりばめられた壁に大理石の床、水晶のテーブルには一冊の本。そしてその横には大きな宝箱があった。
本の表紙には文字が書いてあり、かすれているものの、なんとか読むことができた。
『髑髏島の歴史と秘技』
「こんな本が、どうしてここに…?」
早速めくってみる。
そこには髑髏島の歴史などに関することが、分かりやすく記載されていた。