第6章 カラファーとの別れ
「そんな……!!私のせいで…?!」
「カラファー!!助けられなくて、ごめん!!」
「カラファー兄さん!!ごめんなさい!!」
「○○。ブラザーたちも、どうか自分を責めないでくれ。○○はそれだけ俺を愛してくれたという証拠だし、ブラザーたちは未来ある子供たちを救ってくれた。俺は、誇らしかったぞ」
そして泣き崩れる○○をそっと抱きしめる。
「俺が天に昇れなかった理由は、もう一つある。それは、お前との結婚式を挙げられず、俺の子を残せなかったことだ」
「カラファー…」
「だがそれは、カラ松が来る前までのこと。カラ松が来たことで、○○に笑顔が戻った。嬉しかったぜ。○○はカラ松に俺を重ねていたようだが、どこかで分かっていたんだろう?そんなことをしても、カラ松に迷惑をかけるだけだってことをな」
○○は声を出さずに頷いた。声を出してしまえば、大声で泣き叫びそうだった。
「俺に執着していたのもあるが、俺への詫びのつもりだったんだろう?俺は元から誰も恨んでなどいない。自分を責めるのは、もうやめろ。これからは未来を見て進め。○○ならできるさ。いいか、お前は獅子の心臓、レグルス海賊団の船長だ。しっかりしないと、ブラザーたちに危険が及ぶ。そうなったら俺は、それこそお前をうらむぞ?」
大粒の涙を流しながら、何度も頷く。
「ブラザーたち。お前たちはよく○○をサポートしてくれた。ありがとうな。さすがは俺のブラザーたちだ」
「カラファー!!」
「カラファー兄さん!!」
オソワズたちは○○ごと、カラ松の体を借りたカラファーを抱きしめた。
「オソワズ、ブラザーたちを頼んだぞ」
「おう!まかせとけ!」
「チョロカン、航海士の腕が上がったな」
「当然でしょ」
「イチアル、お前には怒らせてばかりだった。すまない」
「違うよ、カラファー兄さん!僕は、カラファー兄さんが羨ましかっただけなんだ!羨ましくて、自分が情けなくて、カラファー兄さんに八つ当たりしてたんだ!ごめんなさい!ごめんなさい!」
カラファーはイチアルの頭を撫でた。
「そうか。嫌われてたんじゃ、ないんだな」
「嫌う訳、ないよ!!大好きだよ!」
「よかった。俺も、大好きだぞ。ブラザーたちみんな大好きだ」