第4章 カラファーとカラ松
そんなカラ松の姿を、○○はただ見守った。
「ああいうとこも、カラファーに似てるんだよね」
そう言いながら、悲しい目をする。
「チョロカン。今大丈夫?」
「はい。この海域なら、少し舵を固定しても大丈夫です」
「相談があるんだよ」
船長室に入り、地図を広げる。
「お宝が髑髏島にあるんだけど、どのくらいで行ける?」
「えっ!髑髏島?!あそこの海域は、危険ですよ!岩場も多いから、座礁する可能性が高いです!」
「けど、お宝が有る限りそこに行く。それが海賊ってもんでしょ」
「むざむざ死にに行くんですか?!無茶ですよ!」
騒ぎを聞きつけて、オソワズたちもやって来た。
「どうしたんですか?」
「お宝の場所で、もめたんだよ」
「とにかく、僕は反対です。舵に戻りますね」
チョロカンは行ってしまった。
「今度のお宝、どこにあるんですか?」
「髑髏島」
「ええっ?!あそこは呪われてるって話じゃないですか?!」
「生きて帰った者はいないとか」
カラ松が不思議そうに言った。
「誰がそう言ったんだ?」
「えっ?」
「生きて帰った者はいないって、誰が言ったんだ?そいつも行ったのなら、生きて帰って来てるじゃないか。もし行ったこともないのに言ったなら、それはただの噂でしかない。呪われているという話も、ただの噂かも知れない」
「カラファー……」
「行ってみなきゃ、わからないだろ。お宝を求めて旅する俺たち。セラヴィー!」
○○がカラ松に抱きつく。
「カラファー…!やっぱりあんたは最高だよ!」
「はっはー!オフコース、マイハニー!」
「本物だ…!本物のカラファーだ!」
「分かったよ、カラファー。チョロカンを説得してくるわ」
「頼むぜ、兄貴」
オソワズはチョロカンのところへ行った。
「チョロカン」
「オソワズ兄さん」
「髑髏島、行くぜ」
チョロカンは深いため息をついた。
「やっぱりか。船長は言い出したら、聞かないからな」
「んや、カラファーの意見もある。あいつ、本物だよ。カラファーが乗り移ったかな」
オソワズはカラ松の言葉を伝えた。目を丸くするチョロカン。
「そんなことを言ったのか。カラファーらしいな」
「だろ?」
「船長に伝えてくれ。髑髏島までは1ヶ月ほどかかるってな」
「アイアイサー!」