第3章 君の音楽
『──結婚式で、演奏?』
「はい。それで、望先輩…僕と一緒に出て欲しいんです。」
『Σ私!?』
「はい。望先輩です。」
『Σえぇ!?ま、待って…?それって…私と一緒に演奏するって事だよね?』
「そぅですけど…?」
『し…志水…君?』
「何でしょう?」
『私は…素人だよ?志水君みたいに舞台に立って演奏できるレベルじゃ…』
「大丈夫ですよ。練習すれば…」
『け…けどι』
「望先輩は"結婚式"好きでしょう?…僕、先輩と一緒に行きたいんです。」
『でも…』
「それに…練習を含めて…先輩と一緒に居れる時間が増えます。」
『志水…君///』
「ダメ…ですか?」
『…ッ///…ダメじゃ、無い…けど…///』
「けど…?」
『私だけじゃ…曲のレパートリーが狭まってしまって盛り上がらないし…志水君程技術が無いから弾ける曲が限られてくると思うの。だから、香穂ちゃん達を誘って…なら、頑張るょ?』
「解りました。みんなにも聞いてみますね。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「「「Σ結婚式の演奏!?」」」
「はい。"盛大に盛り上げて欲しい"との事なんで…手伝って頂けないでしょうか…?日野先輩、來村先輩、冬海さん。」
「…って、急に言われてもなぁ…メインは音楽なんだし、私は楽器弾けないからお邪魔だと思うよ?」
「いいえ。來村先輩が文化祭で歌われたオケ部とのコラボされたAmazing Graceはとても素敵でした。」
「…そ、そぅ?」
「姉は、あの曲をもぅ一度聞きたいそぅなんです。お願いできますか?」
「そこまで言われると…何か照れるな///曲はAmazing Graceでいいんだね。」
「はい。」
「解った☆」
「日野先輩は、どうですか?」
「都合さえ合えば、私はOKかな。冬海ちゃんは?」
「そぅ…ですね。私も日野先輩と同じです。あの、志水君…日にちはいつなんですか?」
「確か…です。」
「「…?」」
「…日野先輩、來村先輩、都合、悪いですか?」
「ぅぅん、そぅじゃなくて。志水君…その日…」
「何でしょう?」
「望ちゃんの"誕生日"なんだよ?」
「…誕生、日?」