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OFF you

第3章 Chapter 2


暗闇にポツンと立つ自分
どこかおぼろげでここが夢の中だと感じる
それでもなんだか怖くて寂しくて目からぽろぽろと雫が零れた

暗闇は好きじゃない
一番最初にこの世界に来た時も暗闇だった
虚無で臭いも風もしない死んでいる空間に耐えられるわけない
早く目覚めないかな…バッター起こしてくれないかな…
ぐずぐず泣いていると背後に気配を感じた

その気配に息ができないほどの恐怖を感じて慌てて走って逃げる
逃げ場が無いのは頭の中で分かっているのに必死に走る
怖い、寒い、気持ち悪い
暗闇が手のように自分にまとわりつく
逃がさないと言わんばかりに私の体に巻き付く闇に抵抗する
あの恐ろしい気配の持ち主が私に近づいてくるのが分かる
体が震え歯がカチカチと小刻みに鳴る

男が目の前に居る
胸元にハートが描かれている服
物がぎゅうぎゅうに詰まったリュック
不思議な仮面



「やあやあ愛しい!」

「ザッ..」

「調子どうよ?俺から逃げ出して安心してんじゃないの?」



これは夢
これは…夢?
本当に夢なのだろうか
私は今悪夢を見ているのか
いつ恐ろしい悪夢は終わるんだ
気分が悪い
早く目を覚まして



「あーれま、メソメソ泣いちゃって可愛いねぇ...
泣き虫チャンにいいこと教えてあげようね」




まるで子供に言うような喋り方にキッと睨みを効かせるとクスクスと笑われた
睨み続けるにザッカリーは彼女の手を掴むと自分の頬部分にぬるりと手を這わせた
ぞわりと体が拒絶反応を起こすを楽しそうに見つめて耳元で優しく囁いた

「この世界に居る限りアンタは一生オレから逃れられないだろうね
勿論オレは逃がす気なんてないのは分かってるよな?」

恐怖でフルフルと震える体を愛おしそうに見つめてから優しく頭を撫でた

「俺の可愛いセニョリータ、いつか迎えに行くから怯えて待ってればいいのさ
その方が興奮するってもんだからさ」

一発殴ろうと振りかざした腕を掴まれ、腕を引っ張られた感覚がした後ブチッと嫌な音が鳴った
呆然としている私の目の前で私の千切れた腕に口付けをしてニヤリと仮面が歪む

甲高い悲鳴をあげると共に意識がはっきりとしてくる


















そこで私は夢から覚めた



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