• テキストサイズ

蝶と蜘蛛

第29章 はじめてのデート


水族館に着くとまず始めに飛び込んで来たのは色とりどりの綺麗な珊瑚。
そしてもう少し奥に行くと綺麗にライトアップされた何種類ものクラゲ達がフヨフヨと泳いでいた。

『綺麗…』
「あぁ…これはすげぇショ」

私達は日常とかけ離れたその場所でしばらく水槽を眺めていた。

その後は沢山の魚たちや海獣たちを観て回った。
イルカショーやトンネル状になった水槽は圧巻だった。

『楽しかったですね、巻島さん』
「あぁ、思ってた以上に綺麗だったショ」
『また一緒にきましょうね』
「当たり前ショ」

私達はまたデートする約束をして帰路についた。




家の前まで着き、巻島さんに挨拶をしようとすると巻島さんはなんだかもじもじしだした。

『巻島さん?どうしました?』

私が声を掛けると巻島さんは自分のカバンから先程の水族館のお土産袋のようなものを取り出した。

「これ、良かったら貰ってほしい…ショ」

夕焼のせいなのか巻島さんの顔が真っ赤になっているようにみえる。
さしだされたその袋をあけてみると、可愛らしいクラゲモチーフのストラップが入っていた。

『え、これ』

そのストラップはお土産を見ている時に私がしばらく眺めていたものだった。

「茉璃と一緒に付けられたら嬉しい…ショ」

巻島さん取り出した携帯を見ると、そこには私が受け取ったストラップと色違いのものがすでに付けられていた。
私は嬉しくなり、思わず巻島さんに抱きついた。

「ショッ!///」
『巻島さん!ありがとございます!凄い嬉しいです!』

巻島さんはギュッと私を抱きしめ返すとフッと満足げに笑った。
/ 151ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp