第26章 新しい朝(巻島目線)
んなこと言ってたはずなのに、なんで俺はこんなトコにいるショ。
俺は気がつくと茉璃の家の前に居た。
(インターフォン、押しに行くか?それとも…このままここで待っとくか?クソ…ここまで来てなにを迷ってるショ…)
そんなことを迷いながら家の前でロードに跨ったまま立ち止まっていると家の中から茉璃の元気な声が聞こえてくる。
(い、いよいよ来るショ…)
ドアが開き茉璃の姿が現れる。
その顔は何とも驚いた表情をしている。
すぐに挨拶をしてくれたがその声は裏返ってしまっている。
そのすべてがなんとも可愛らしく愛おしい。
こんな可愛い子が俺の彼女だなんて今でも信じられない。
『驚きますよ!待っててくれたんですか?』
嬉しそうにそう聞いてくる彼女が眩しすぎて思わず目を反らす。
彼女はそんな俺を微笑み見つめる。
俺らはぎこちない会話をしながら学校へと向かった。