• テキストサイズ

蝶と蜘蛛

第18章 柔らかい感触


すると、母が急にとんでもない提案をしだした。

「そうだ、裕介くん。今日は尽八くんが来るからと張り切って晩ご飯作り過ぎてしまったのよ。よかったらうちに来ない?」
「あらご迷惑じゃないの?」
「いいのよー!尽八くんと裕介くんも仲良いのでしょ?もしなんだったら尽八くん1人じゃ寂しいかもしれないし泊まっていってくれてもいいのよ?」
「じゃあお願いしようかしら?」

私たち3人置いてけぼりの中、母達だけでどんどん話が進んでいく。
そして、強制的に巻島さんはうちに泊まることが決定したらしい。
一旦解散をし、荷物を置いて支度をしてから再び巻島さんがうちに訪ねてくることになった。

別れ際、巻島さんのお母様がこちらに寄ってきて小さな声で

「茉璃ちゃん、茉璃ちゃん。裕介のこと、よろしくね」

と耳打ちしてきた。
何をよろしくされたのかは分からなかったが、とりあえず『はい』と返事をして別れ、尽八と母と3人で家路についたのだった。
/ 151ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp