第86章 坂道の先に
私たちの2度目の表彰式が始まる。
コース途中の救護所で休んでいた純太、青八木くん、鳴子くん、鏑木くんも大会運営の人に車で拾ってもらい、なんとか表彰台に全員で立つことができた。
光り輝く優勝カップ。
輝く汗と笑い声。
私はこの光景を忘れることはないだろう。
表彰式を終え、舞台上から降りてくる純太はボロボロで今にも倒れそうだ。
そんな純太を優しく抱きとめ青八木くんとともに支える。
そして自然と身を寄せ合い抱き合った。
すると、自然と涙が溢れる。
『おめでとう…2人とも本当にお疲れ様』
「あぁ、茉璃もありがとうな」
「ありがとう、茉璃」
純太と青八木くんの目にも涙が浮かんだ。