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蝶と蜘蛛

第83章 5月の海


「茉璃さんは…ちゃんと元気?」

顔を覗き込むようにこちらをみる真波くんの顔には先程までの悪戯っぽい笑顔はなく、私を心配しているかのようだった。
そんな彼に私は笑顔で答える。

『元気だよ!心配してくれてありがとうね、真波くん』

そう言うと真波くんは安心したように微笑んだ。
その時、遠くで純太たちの姿が見えた。

『私、そろそろ戻らないと。じゃあ、またね』
「はい。また」

笑顔で手を振る彼に手を振り返し純太たちの方へ歩き出した。
砂浜に響く波のリズムが背中を押してくれるようだった。
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