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蝶と蜘蛛

第58章 インターハイ1日目


私たちは給水ポイントへ先に回り込むため、急いで寒咲さんの車に乗り込む。

最初のリザルトはスプリントライン。
そこで1位を取れたら精神的アドバンテージを得られる。

ここで総北が送り出すのは田所さんと鳴子くんだ。

スプリント勝負が決まる頃、私たちの乗る車が死闘を繰り広げているトップスプリンターたちと並ぶ事だろう。

『見えた!』
「田所さんと鳴子くんだ!」

そこにはトップを走る箱根学園の泉田くんとそれに並んでいる田所さん、鳴子くんの姿があった。

泉田くんのことは尽八から聞いたことがある。
自分の胸筋に名前をつけている変わり者だと。
しかしその走りは鋭い槍のようで洗練され力強い走りをしている。


そしてついにこのスプリントリザルトを獲得した選手が決定した。
勝敗を分けたのは残り僅かで飛んできたコース端のカラーコーンだった。

田所さんと鳴子くんはカラーコーンを吹きとばしそのままただまっすぐ前に進む。

最初にスプリントラインを踏んだのは田所さんだった。
鳴子くんも僅かな差で2位だ。

純太と青八木くんは車の窓から顔を出すと涙を流しながら田所さんを呼ぶ。

「あっはっは!あれぐらいで泣くんじゃねぇよ!」
「すみませ〜ん!」

もうすぐバイパスを降りて小田原に入る。
短い市街地区間を抜けると次は箱根。山岳区間だ。

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