第57章 インターハイの幕開け
ついにインターハイ初日がやってきた。
スタート地の江ノ島は賑わいを見せている。
小野田くんはこの本格的なレースの空気に飲まれてしまっていた。
それは仕方ない。
小野田くんは初めての公式戦なのだから。
選手登録を済ませゼッケンを受け取ると早速みんなに配る。
そして総北用に準備されているテントへ向かうと早速開会式のアナウンスが入る。
ステージ上には箱根学園の6人が登壇。
もちろんその中には幼馴染みである尽八の姿もあった。
尽八は人混みの中から私の姿を見つけるといつもの優しい笑顔をこちらに向ける。
開会式は順調に進んでいるかのように思えた。
しかし一人の男がステージ上に上がり奇妙な動きをしながら箱根学園の皆さんや今泉くんへと挑発をし始めた。
その男の言葉は聞くに堪えず思わず耳を塞ぎたくなる。
しかし、箱根学園の皆さんや我がチームの主将は冷静だ。
福富さんがその男を諫め他のメンバーは冷ややかな目でその男を一瞥する。
その異様な空気に会場中が飲まれて行くことがわかった。