第50章 束の間の休息
洗い物を全て終え、入浴を済ませると大浴場の出口にあるベンチに髪の毛をタオルでグルグル巻きにして眠っている裕介さんを見つけた。
『裕介さん?こんな所で寝ちゃダメですよ?』
「ん…ショ…」
裕介さんの髪をまとめているタオルが外れ少し濡れた髪の毛がハラハラと解けていく。
私は思わず裕介さんの髪の毛に手を伸ばした。
「ショ…あれ、茉璃?」
眠たそうな目を擦り私の名前を呼ぶ。
その姿はいつもとは違いなんだか可愛いとすら感じられる。
『裕介さん、髪の毛濡れてますよ?ちゃんと乾かさないと』
私は裕介さんの足元に座り顔を覗き込んだ。
『なんでこんな所にいるんですか?』
「茉璃を待ってたっショ。1年は風呂入ってるし2年ももう部屋、田所っちは爆睡中、金城もまだパソコンカタカタしてるし、今なら茉璃と2人でいられると思ってな」
裕介さんは私の頰に手を伸ばしこちらを見つめる。
『もう…ドライヤーするから私の部屋きてください』
私は裕介さんのその色っぽい表情に平然を装いつつ裕介さんの手を引き自室へと向かった。