第1章 友人以上恋人未満
「……寝るんなら部屋に戻れよ」
そう呟き、足元で折り畳んでいた毛布をその身体に掛けた
いつもならくだらない話を長々としたり本を読んだりして過ごしているのに
「一眠りしてもまだ疲れが取れなかったのか……1人で行くのは、キツいからな」
ラディッツはそう呟くと部屋の明かりを落とした
少しでもミズナが休める様に
そう思いながらも複雑な思いが湧き上がった
「……普通、男の部屋でしかもベッドで寝るか?……ああ、俺は男として見られてないのか……」
思い返してみても色気のある会話等した事がない
いつもくだらない事ばかり話していた
ミズナにとっては兄弟の様な存在なのだろうか
だが友人以上だと思ってくれていれば今はそれで良い
ラディッツはそう思い、遠くに光る明るい星を見つめた