第2章 1.四月
私が面接のときに何を言ったのかは覚えていない。ただ…
「今年は全員合格です」
熱意が認められたのは確かだった。
自己紹介を聞きながら、これからどうなるんだろうという期待に胸を躍らせていた。
そんな中、本が好き、という顔じゃない人がこの場所にいたのは軽く驚いた。それが、如月だ。
如月みたいなやつはこういうのを嫌うもんだと思っていた。暗い奴らの集まりみたいだ、とか言っちゃってさ。喧嘩やネット漁りが好きなんじゃないかな、本は嫌いなんじゃないかな、とも見た目的に思っていたもんだから恋愛小説が好きだ、と知った時は本当に驚いた。
そして、五月になった