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日常―私たちの普通じゃない少しおかしな思い出話―

第2章 1.四月


 この中学校には「図書局」というものがあるらしい。
 私は生徒手帳を読んで知った時から「絶対に入ってやる!!」と思ってた。だって私の好きな本だよ!?図書室だよ!?入るしかないでしょ!
 親に一応相談したけど、やっぱり返事は「あんたが一番世話になるんだろうから入って貢献しなさい!」。逆に入れ、と。その言い方むかつくけど、まあいい。どのみち入ろうとしてたんだから!
 そう思って担任の数学教師・通称ゴリラから入局届をもらい、りいちゃんのクラスの担任で、数学教師(図書局担当)・通称爺さんに提出。
 勉強も嫌だし周りはうるさいけど、「私は図書局はいるんだ!」と思うと乗り越えられた。なぜか。

 入局審査。会場である図書室に行くと…
「あれ?りいちゃんだ。入ることにしたんだ。」
「あ、莉愛ちゃん!うん。友達が入ろう、って言ったからさ」
 まだ化けの皮がはがれていなかった頃のりいちゃんがいた。

 呼ばれるまで本を読んでいていいらしい。それを知った私は小学校にもあったシリーズの本を読み始めた。そして…
「ハイ次~。鐘原莉愛さーん」
 呼ばれた。ついに私の番だ。…な、何言おうとしたのか忘れたっ!!
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