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日常―私たちの普通じゃない少しおかしな思い出話―

第11章 三月 別れ。


 ギリギリで完成した冊子。渡すのは卒業式の前日である今日。完全下校だというのに私たちは部室に呼び出されていた。正直言おう。めんどくさい。


 先輩たちには部費明細を渡すとか何とか言ったらしい。多分疑ってないだろう。

 先輩たちに渡すのは主に冊子づくりにかかわった一年女子組になったが、疑問が残る。
 「なんで私まで?」
 顧問は関わったから、と言っていたが私は関わった理由がサボるためといっても過言ではなかったし特に何もしていない。

 しかし周りの推しが強いこと。結局私が折れて渡すことになった。



 先輩が来る直前、誰かが「BGMかけよう」と言い出した。人気アニメの主題歌がいい、と言ったやつがいたが却下され、如月が提案した某ダンスグループの卒業ソングになった。ちなみに私も提案しようかな~と思った。けどメロディーは頭に思い浮かぶのに曲名分かんなかったから、やめた。ちなみに冬季オリンピックのテーマソングだったよ。

 こうして先輩たちが部室にやってきた。顧問が何やら話しているが、私たちは準備室に入ってスタンバイしているからわからない。



 私たちの出番は、もうすぐだ。
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