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【歌/い/手】クレナイ【蛇/足】

第2章 クレナイ1


城に1人閉じこめられているのは女、それを外から眺める男。
女は男が見ていることを知っている。

この男は何者だろうか。

どうせ城から出して貰えない、そう考えると外にいる生き物のことなんか考えなくなる。
仕方の無いことなのだ。
すべて自分が悪いのだから。
そうして自らの部屋のベッドの上に仰向けに寝転がると近場にあった本を手に取る。
その本の内容は恋愛物。“恋愛物”と一括りに言ってもこの物語は普通の恋愛の話ではなく、身分違いの恋、すなわち禁断の恋の物語。
いつかは恋もしたいなどと女は考えもするだろうが恋をする相手などいないのだ。
城の中では恋などできない。
だから外に出たい、だけど出れない。
出してくれない。
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