第34章 お仕置きっス
「紫苑、ほっといてえーんか?あれ」
「…………」
平子の問いにも答えずに紫苑は喜助を見つめる
「あちゃー、紫苑怒ってるよ……」
その時喜助と目があって、紫苑はぷいと向こうを向いてしまった
「スミマセン、この辺で」
紫苑の機嫌を察して喜助は射的を辞めた
「えー行っちゃうんですかぁ?」
「私たちと回りませんか?」
「ツレが居ますので」
その言葉を聞いた女の子たちは散り散りに去っていった
「じゃあ私たちあっち行ってるね」
空気を読んで2人はその場を離れる
喜助が申し訳なさそうに紫苑と目線を合わせる
「紫苑、ごめんね」
頬を軽く膨らませた顔も可愛い…なんて考えてることに気づかれたらもっと怒るだろうな…
「喜助さんは誰のなの?」
「…紫苑のです」
「私だけ見てて欲しい…」
軽く潤ませた瞳に力を込めて、口をぎゅっとしてボクを真っ直ぐ見つめる紫苑に、胸がドキっとなる
「ほんと、ごめんね」
ぎゅっと抱き寄せると胸の中で大人しくボクに頭を預けていた
…─
その後琴乃と平子隊長と合流して、四人で観光を楽しんだ
日が落ちてくる気配を感じる
今回は2日間現世にいるから、宿をとってある
「琴乃サンたちはそろそろ帰るんスか?」
「帰らないですよ?」
「はい?」
「一緒に泊まるんだもんねー紫苑!」
どういうこと?と、喜助は紫苑の顔を見る
紫苑はあははと、頬をポリポリとかく
「相談したら、喜助さん絶対嫌がると思って…」
「私が無理強いしたんです。だから紫苑のこと怒らないであげてくださいね?」
仕方ないっスねぇ、と喜助は諦めたように宿に向けて歩き始めた
「まさか部屋まで一緒じゃないでしょうね?」
「さ、行こ!紫苑!」