第2章 裁判は公平に
そのあと店から出て元気がないままこいつと歩いていく
それは首輪を付けられて引きずられていく犬のような感覚で、、
でもやぱっり引きずられていく感覚がしても、犬みたいでも、周りは見なきゃダメだ。
本当に首輪を付けられているわけでも、飼い主が通った道をその通りに引きずられているわけでもないんだから。
チリンチリン
突然前に現れた自転車をギリギリであいつがいない方向によけた。
でもよける方向が違った。
やけに近くに聞こえた車が走る音を最後にずっと切ってしまいたかった意識が切れた。
「君、名前は?」
ここ、どこ?私、何してたんだっけ?
「名前は?」
この人誰だろう、名前を聞いてる、、こう言うときは答えた方がいいよね。
「東都 加奈です。」
「何でここにいるかわかる?」
こんな場所見たこともないし、病院でもないし、何かの事故に巻き込まれて一時的に運ばれてきた場所だとしても綺麗すぎるし、他に誰もいない、、
「、、、、わかりません」
「死んだからだよ」
「これから君がどこに進むか決める裁判をやる。僕はその人生情報処理係だ。君の人生について閻魔さんの部下にすべて伝える係だ。もう始まる、さあ付いてきて」
「足音をなるべくたてずにね。速歩きでいくよ」
早口でそういったその人は私の手を握って歩いていく。
さっき言われた「死んだからだよ」という言葉急すぎて頭に入ってこなかった。しかし周りの景色は見てるだけでも死んだことへの説得力があった。
最後に何があったんだろう?全然思い出せない、、
その人が大きな扉を開ける
「ここだよ、入って」
そこはテレビでよく見る裁判をする部屋にそっくりだった。
「ここにどうぞ」
私は被告人とかが立っている場所に置かれていた椅子に座らされた。
鬼「それでは始める、人報係」
「はい」