第8章 戦場と臆病者
白龍には紅玉やジュダルと共にバルバッド王国に行くことを伝え、鍛錬をしばらくの間休むことになった。
鍛錬を休むことについては不服そうだったが、紅玉の輿入れも気になるのだろう、二言で了承してくれた。
ジュダルは他の神官(おそらく『組織』の)と一足先に旅立ってしまったので、私は紅玉たちと共にバルバッド王国へ向かった。
「おーやっと着いたのかよ」
絨毯での長旅を終え、ようやくバルバッド王国に到着した私たちにジュダルは言った。
「俺、今からアブマドんトコ行かなきゃなんねーから。お前着いてこい」
到着したばかりだというのにジュダルは私に命令する。仕方がないのでジュダルに従い着いていったのだが。
「あーもーどこだよジュダルの野郎……」
なぜか王宮の前に人が集まっており、なかなか進めない。女子として《前》の世界で平均身長だった私はあっという間に人ごみに流されてしまい、ジュダルを見失った。とりあえず王宮に行けばいいのだろうが、何分人が多すぎて王宮の方に行けない。
「いったい何が起こってるっつーんだよ」
ぼやいてみるも状況は変わらない。私はさっさと諦めて、一旦紅玉たちの所に戻ろうと踵を返したのだった。