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安土引手茶屋

第1章 珠光小茄子の茶器・ 家康



「ごちそうさま。今日も美味しかったよ、政宗。」
「お茶、ありがとうね。三成君。」
「あっ……すみませんが、そのミカン取ってもらえますか? 徳川さん。」

すごく不機嫌な顔でミカンを渡される

「凄い食欲だな、。昨日あれだけ飲んだのに二日酔いはないのか?」
「はい、光秀さん。私二日酔いはしたこと無いんです。ただ酔うと全く記憶が無くなちゃうんだけど。エヘヘ」
「この柿も甘いぞ」
「ありがとう、秀吉さん。 本当だ美味しい。…徳川さんも食べますか?」

「…………いらない」

安土に来てまだ一日目だけど、少し慣れてきた。
みんなが色々とかまってくれるから会話も弾む

やっぱり昨日の宴会のおかげかな、お酒の力を借りて武将達と話しも出来たし

信長様から皆に声がかかる
「、今日は特別にお前の為に茶会を開いてやろう。秀吉、茶器の準備をしろ。 家康はの支度を手伝ってやれ」

はぁぁぁ、めんどくさい
と言わんばかりに仏頂面がを睨んだ


広間を出て無言のまま2人で廊下を歩く
部屋につくと、茶会用の正装に着替える様に家康に言われた

「正装って何を着るんですか、徳川さん?」
新しい着物がすでに何着も用意されていた

「この黄色の着物と青の着物、徳川さんはどっちが良いと思いますか?」

すると仏頂面が不機嫌な顔で答えた
「何で俺だけ呼び方が違うの?」

「えっと、……徳川家康だから」

徳川初代将軍を呼び捨てになんて出来ない
それになんか雰囲気も怖いし

家康は黄色い着物を取るとに渡した

「着物はこっち。それから俺の事も呼び捨てで良いから」
そういうと髪を撫で始めた

「あっ、ありがとうございます。家康さん」
すると、あごをクイっと持ち上げられ綺麗な顔が近づく

「い、え、や、す。……呼んでみて。
早く言わないと口づけるよ……」

「えっ、えぇぇと、……い、家康?」

ニコッと眩しい笑顔を見せて、指先で唇をチョンと触れられる

「よく出来ました。外で待ってるから早く着替えて。」

そう言って部屋を出ていった

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