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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第16章 「春の野花 - タンポポ、イヌガラシ、スカシタゴボウ」





「こんだけいろんな花が
咲いてんだから今日作ればいいだろ」






思ってもみなかった提案に、
さやかは目をしばたたいた。






『......だって
今更そんな子供みたいな......』






「バカ言え、大人が花かんむり
作るの駄目な法律なんてねえぞ」






リヴァイの言い分に
さやかは吹き出した。






『何それ、すっごい屁理屈』






それに、と付け足す。






『もう覚えてないよ、
作り方なんか。
実際作ったことないし』




「教えてやるぞ」






言いつつリヴァイが足元から
シロツメクサの白い花を
三本ほど選んで摘んだ。






「シロツメクサの茎が
一番しなやかで折れにくい、


ベースはシロツメクサにしたらいい。


編み方の基本はこうだ」






リヴァイは最初に摘んだ
三本をまとめて持ち、




三つの花の真下にもう一本
摘んだシロツメクサの花を添え、




その茎を最初の三本の茎に巻きつけた。






「この巻き付けた茎は自分の花の
首ねっこに引っかけて下ろせ。


茎を巻くときは力入れて締めろ、
ちぎれねえから安心しろ。


この繰り返しだ。


茎が見えないように花を密に
編んでいくのがコツだ。


たまにアクセントつけるのもいい」






と、リヴァイはアカツメクサを
一本摘んで同じように編んだ。






「編めねえような小花も、


編み目の輪の中に挟むように
すれば織り込めるぞ。


補強にはとにかくシロツメクサだ」






リヴァイはあっという間に
作ってしまった花かんむりの基礎を
さやかに手渡した。




受け取ってしまってから慌てる。


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