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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第18章 終わりの先


海軍にいるときから、海に出て、私はどうしても会いたい人がいた。彼は何年もの間、父の隣で共に歩み…共に戦い、そして共に旅をしてきた。その最後の瞬間まで…。街の人や、世界の人から聞く父の話は誰も悪者扱いで、でもそれ以外情報はなかった。

私は父がどんな人で、どんなことをして、どんなふうに生きたのかが知りたかった。それが私たちの生まれてきた意味につながるかもしれないと信じていたから。

海軍のとき書庫で読んだ文書には、ここで確認されたって書いてた。いるはず…いて欲しい、せめて、一目だけでも。

『シルバーズ・レイリー…』

ふわふわと浮かぶシャボンは幻想的な空間を作り出していた。いつものように小舟をつけて上陸するとその樹液に覆われた土に少しびっくりした。

『うわッ…靴がベチャベチャになりそう。たしか…13番GRだったかな。』

過去に読んだ文書のものなので、本当にいるかも分からないが自身の記憶を掘り出しながら進んだ。

「おい、そこのねーちゃん!こんな所1人でいたら攫われちまうぜ?いひひ」「そうだぜ、おれたちみたいなのになッ!!」

バシャンッと水の切れる音だけが聞こえる。

「な、なんだこいつッ!?!」「悪魔の実かッ!?!」
『何かご用でしょうか?って人拐いですよね?全く私を選ぶなんて運がない人たちですね…』

空中に水の玉をいくつか作り、一気に鳩尾目掛けて投げていく。ウッと言う呻き声が聞こえバタバタと倒れていった。

『逃して海軍を連れて来られるのも困りますし、死んで恨まれても困ります…うん、ほっとこ。』

倒れている人攫いを放って、私はそのまま13番GRに足を運んだ。











店なんかもなく落ちぶれたところで、本当にシルバーズ・レイリーがいるのかも少し怪しい。

『あ、お店開いてる…シャッキーのぼったくりバー?』

お金はまあまあ持っているが、持っている以上にぼったくられるのだろうか。カランと音を立てて扉が開く。

「あら、いらっしゃい。可愛いお客さんね。」
「こりゃ驚いた…噂の天使くんじゃないか。」

そこにいたのカウンターで向かい合い、話をしていたであろう2人の男女。見るからに高齢なおじいさんと、バーのマスターのような女の人。

『あの…人を探してて…ここらへんにいると思うんです。』
「あら、誰をお探しなの?」
『…シルバーズ・レイリーを』
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