【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第17章 海軍の侵入者
昨日の騒動がなかったように落ち着いた朝。所々、街が焦げているような気がするのは気のせいだろうか。
「昨日のルーキー…海軍に対抗して海に出たってよ」
「どうやら、火を操るやつだったみたいだな。」
「悪魔の実の能力者か…最近、新聞に上がってた中将も確か悪魔の実の能力者だったよな?」
「元だ!元!! 確か海を操るんだろ?」
「恐ろしいな…本物の悪魔じゃないか。」
「だよなァ!」
島民の話がたまたま耳に入ってしまった。そうか、街が焦げていたのは悪魔の実の能力者が暴れたせいだったのか。それより、また言われてしまった…
『悪魔の子…か。』
最近は忘れてしまっていたようだ。暖かい人に囲まれて、みんなに必要とされて、家族ができて…昔は人を信じることもしなかったのに。
『…みんなの仇は必ずとるから。』
必要な食料を買い、小舟に詰むとすぐにマリンフォードへ波を操り進んだ。今日、七武海が招集されるなら、会議の時間は…
『お昼の12時…』
時間は刻々と迫っていた。
Side.Sengoku
「元帥!七武海…鷹の目のミホーク、サー・クロコダイル、ドンキホーテ・ドフラミンゴが到着しました。次の船で海峡ジンベイ、ゲッコー・モリア、暴君クマが到着します!」
「そうか…女帝ボア・ハンコックはきたのか?」
「そ、それが今回も…」
「…そうか。」
「…不参加かと思ったのですが、もう到着しており会議室にいます。」
「なにッ!!」
ついに海のクズどもが全員集まったか。まァいい、今日の議題はあいつらに聞いておいてもらわんと困る内容だ。
「なにをピリピリした顔しとる!センゴク」
「ガープ…貴様か。」
「おう、そうじゃ…あ、煎餅食うか?」
「食わんわッ!!!それよりも今日は貴様のところの孫2人についてだからなッ!!しっかり起きとれよ!!」
「あーあー、分かっとるわ。本当に問題ばっかり起こす奴らじゃわい。」
「貴様の孫だからなッ!!」
「ガーッハッハッハ!! そうか、わしの孫だからか!」
「なにがおかしいッ、ガープッ!!」
全く、アンくんが死んだと聞いた時からは煎餅を食うほどの余裕もなかったくせに今じゃ前と変わらん。
「元帥、大将も揃いました!」
「そうか…今向かう…」
ガープを連れて、海のクズどものところへ向かう。
「よく集まってくれた、海のクズども」