【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第16章 旅は続く
あれから、甲板を再度掃除したり…寝ていた能力者たちにかなり怒られたりとあった。
『では、親父様…もう、そろそろ向かいますね。』
「グララララッ…元気にやれよォ」
「またいつでも連絡してね、これ、俺の番号!!」
「こんなもん捨てとけよい。ほら、親父の番号。」
『あ、ありがとうございます。』
「僕待ってるからね、いつまでも。」
「そうさね…まァ妹が旅したいなら止めないさ。」
「敵に注意するんだぞ?」
「今度は海の中散歩しよう」
たった2日しかいなかったのに…家族になったらこんなに暖かい言葉をかけてもらえるなんて思ってなかった。
「困ったときには連絡入れろよい。お前は俺たちの家族なんだからよい!」
ポンと頭に手を置かれると、自然と下を向いてしまう。
「グララッ…なに泣きそうになってんだァ。」
『みんなが優しすぎるせいです…ズビッ。親父様…みんなッ…行ってきます!!!』
小舟に乗り込み、海流を操り再び旅は始まるのだった。
「船長ー!!!エース船長ー!!!また、あんたの懸賞金が上がってますッ!!!」
「なにィ!!! みせろ!!!」
「ほら、3億って書いてますぜ!!!」
「おっしゃァァア!!!今日は宴だァ!!!」
「「「「おォォ!!!」」」」
俺が17で海に出て、もうすぐ1年になる。俺は立派に船長をして懸賞金もこの通りだ。クソジジイが旅立つ前に一回だけ戻ってきた時があった。そこで…「アンが死んだ…」と一言言っていた。
俺たちは双子だ…死んだときの…まあ、そのなんだ?そういうのを感じねェわけがねェ。
「エース船長。この女…エース船長の名前を語ってやがるぜ?」
ほらっと見せられたその新聞には、
【大海の天使 生きていた?!】
【海軍に謎の小包、その中身は!?】
【大海の天使 ポートガス・D・アン
DEAD or ALIVE 500,000,000B】
「なにィ!?!?! 俺より高いだとォ!?!」
ジジイ…ほらな?言ったじゃねェか。あいつが死ぬはずねェ…俺に分からねェはずがねェって。
「だから…言っただろ?」
「なんですか? エース船長?」
アン…生きてるなら会おうぜ。あのときのこと、謝らせてくれ…俺は後悔してんだ。
「誰なんです、そいつ…」
「こいつはおれの妹だッ!! ニシシッ!!!」