【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第98章 しばしの別れ
「ナース長、なんか圧すごくない」
「目も血走ってみえる」
「そんなに体調悪いの??」
ナース長が気にしているのはきっとこのお腹の子のことなんだろう。
『大丈夫、むりしないから』
「約束ですわよ」
ナース長も納得してくれとようで部屋を離れていった
「じゃ、みんなの理解も得られたことだし、行くか」
エースは準備満タンだといわんばかりに手を引いてきた
『ちょっと、荷物くらい準備させてよ』
「あ、そうかそうか、じゃ早くしてくれよな」
エースは楽しみで仕方ないんだろう。そわそわしているのがすぐにわかる。エースを待たせると文句を言ってきそうなので急いで必要なものを準備した。マルコに会えると思ったら眠たかった頭も妙にさえているような気がしてきた
「準備終わったか?」
『うん、じゃあいこっか』
「おう!」
エースと部屋を出ると、行ってらっしゃいと通路で会う隊員たちが声をかけてくれた。
「おう」とだけ返すエースにクスリと笑い、「行ってきます」と元気に返事した
「グララララララ、行きてェなら最初っから言え、この末っ子どもがァ」
『「親父」様』
「俺ァ、はなから行くことなんて反対してねェんだ。行きたい奴は気にせず行けばいい、グララララ」
『ごめんなさい』
「親父、悪ィな!!」
「気を付けて行けよォ」
『もちろん!!』
私の能力を使うのでエースのストライカーはおいていく。
「じゃあなー」
「気を付けていけよ」
「あんまり無理すんなよー」
海面に降りると甲板から手を振って口々に声をかけてくれている家族たち
『じゃ、ゆっくり沈むからね』
「おう、頼む」
チャプンと音を立てて、エースと私の体は沈んでいく。
『「行ってくる」きます』
そういうと体は海に沈んだ。
「モビーを下から見たのは、あの喧嘩の時以来だな」
『そうだっけ?』
「マルコとの思い出しかないのかよ、」
『冗談冗談、ちゃんと覚えてるよ』
エースは拗ねてしまったのか黙ってしまった
『拗ねてないで、そろそろ行くよ』
海流を作り、ゆっくりと進んでいく
「マルコばっかりだよな…アンは」
『そんなことないよ、きっとこれからはマルコだけじゃなくなる』
「どういう意味だ?」
『内緒』
「??」
エースは言葉の意味が分からなったみたいで頭をひねらせていた。そんな中で進む速度を上げていった