【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第50章 仕事は迅速かつ丁寧に
「ありがとな? じゃあ、まぁ無理しねぇように頑張れよ」
『うん!』
紙を受け取ると外へ出ていく。
『ビスタとジョズ、ナミュールも確認終わったよー』
「そうか…」
「助かる」
「ありがとうな!」
書類を受け取ると、やっとかと言わんばかりに重い腰を持ち上げて食堂の外へ出ていった。
「よし、これで出来たぜ!!」
『ん、じゃあっと…』
上から下まで目を通して、誤字脱字、計算ミス、文章がおかしいところなどを確認していく。大丈夫だと判断したものにはサインを書き、自身の持っている台帳に持って記入をする。
『はい、お疲れ様ッ!』
「よっしゃぁぁぁ!!ふっ、お先にエース隊長ッ!」
ラクヨウは鼻でエースを笑い足取り軽く食堂から出る。
「アンちゃん、私もいいかしら?」
『もちろん…っと包帯とかテープとかと普段使うものはいいの?』
「えぇ…この間の島でたくさんいただいたからまだまだあるわ。」
『そうなんだッ、じゃあ、はい!』
「ありがとう!」
いよいよナース長も上がり、エース1人になってしまった。
「くそぉ!!なんでできねぇんだよ!!」
「わぁー!エース隊長落ち着いて!!」
「やべっ!!」
このようにイライラするエースは何度も紙を燃やしそうになり2番隊の子たちに止められていた。
『クス…終わりそう?』
「「「アン副隊長〜!!」」」
ついに手に負えないと判断した2番隊の子たちは私に助けを求めてきた。
『もう…仕方ないなぁ…あ、ここからここまでマルコに持っていってくれる?』
「え、ここまで全部ですか?」
『えぇ…全部確認お願いしますって、よろしくね』
エースの隣につき、書類を上から目を通す。
『あ、ここ。スペル違うよ』
「どこだ?!」
『ほら、ここ。なんで間違うかなー?』
「おれはアンほど賢くないぜ?」
『威張っていうことか!』
「いってぇ!!」
『ほら、次はここの計算…』
届けられたマルコは普段眠たげな目を大きく開いていた。
「こ、これ全部かよい?」
「はい! アン副隊長から預かってきました!」
「全部確認お願いしますって言ってました!」
「まじかよい…」
「じゃあ、おれは失礼します!!」
人知れずマルコは自身の机に置かれた何百枚もの書類に頭を抱えたのだった。
「使えるってのも困りもんだよい…ハァ…」