第44章 開幕

『いいから、行きなさいよッ！！！』
「「「は、はい！！！」」」
「グララララッ…必ず戻ってこい」
『もちろん！！』

「お前は帰さん…ここで死んでもらうぞッ！！」
『私がマグマ如きのあんたに負けるわけがないでしょっ！！』

マグマの体と海水の体…ぶつかり合う二つ。

『どっか行ってくれるッ！！武装色硬化ッ！水薙刀！』
「グアッ！！」

海水で作った薙刀で赤犬の右肩から左腹部まで切りさいてやった。

「大将ォォ！！！」
『モード　水神』

身体に水を纏い、鎧をつける。剣を持ち、龍を操る。

「ば、化け物ッ」
「あれが…覚醒の姿かよい」
『海王類たちッ、そのまま彼らを新世界へ。』
［わかった…運ぼう。それが君の願いなら］
［女神も…早く］
［行こう…門が空いてる今のうちに…］

家族を口の中に入れた海王類たちは深く潜っていった。

「逃げられたか…ッ！」
『これ以上家族を追うことは許さないッ！！』

覇気を出して戦いの意を示す。弱い海兵たちは流石に2度目の覇気には耐えることが出来ずバタバタと倒れていく。

いくつもの家族の死体がある。

「フッフッフッ！！すげぇ！すげぇ力だッ！！」
「小娘がッ！」
「アン…」
『これ以上するのなら、私は遠慮しません。そして、囚人たち…逃げるなら早くして…あなた達は助けないから』
「「「ええぇーー！！！」」」

『ッは…ハァ…』
「お前さんももう限界なんじゃないのかい〜？」

黄猿が光の槍を放つ、青キジが氷の刃を放つ。赤犬はその血の量、傷からして瀕死なのだろう。

『海の力の前に悪魔の実能力者は跪くだけなのよ！！』

剣で槍も刃も振り払うと斬撃は2人の大将に直撃した。

「これがミズミズの実の能力者…」
「まるで悪魔じゃ…」
『まだしますか？　今の私は…島をひっくり返すことも海王類を操ることもできます。』

海兵達が一歩ずつ後ろへ下がっていく。

「ゼハハハハ…こりゃあどうなってんだ？処刑は？」

そこに姿を現したのはかなりの巨体を率いた黒ひげ。

「貴様…今まででなにをッ！！」
「おい…あれは…インペルダウンのレベル6の囚人たち！！」
「ゼハハハハ…どうなってんだ？　白ひげはどこにいやがる」
『よく私の前に姿を表せたものね…ティーチ…』
「お、お前…生きてたのか！！！」

ティーチはすごく驚いた顔でこちらを見ていた。