【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第44章 開幕
ようやく船を降りた白ひげは戦場へ、逃げるものもいた。でも私に助けを乞うものはいなかった。
「無理すんなよ、アンちゃん!」
『サッチ…行こう!!』
「おうよ!!」
「親父に道を開けろォォ!!」
「親父さんに続けェ!!」
「スクアードの奴…海軍に騙されて親父さんを刺したんだ…!!こんな間抜けな事はねぇ!!」
「それは…一体どれほどつれぇことなんだよ!!」
「許さねぇぞ!!海軍!!!」
「俺は何てことを…すまねぇ親父さん!!すまねぇ、エース…アンッ!!畜生ォ!大好きな親父さんをおれァ疑って…!!」
「スクアード…親父の傷はアンが防ぎ治した…が血は戻らねぇ…泣くことが報いることかよい」
いよいよ処刑が始まる。親父様に続き家族達が、ルフィ達が広場内へ侵入した。親父様が動き出したことでその能力により海も海軍本部もグラグラと揺れ傾く。
『動きづらい…』
「親父の前には行くなよ!!!」
親父様が割った空気は空気圧を放ち処刑台へ。
「処刑台に届くぞ!!!」
「いけッ!!ぶっ壊せッ!!」
後ろの街は壊れたのに…何故か処刑台はその姿を保ったままだった。
「三大将ッ!!!」
「さっさと包囲壁を張らねェからだ。」
「お前の氷のせいじゃろうがい!」
「おー…君が溶かせばいいよォー、サカズキ…」
『いちいち驚いてられない、水柱ッ!!』
「邪魔がいなくなったぞ!!上に行ける!!」
ルフィと同じタイミングで上へ上がろうとした時、突如現れた大きな壁。
「『何!?!』」
「くそ!!びくともしねェ!!相当な厚みだ!この鋼鉄!!」
「さっきから言ってた包囲壁ってのはこの鋼鉄の防御壁のことか!!」
「戦わねぇ気かァ!? 海軍!!!」
だが一箇所…包囲壁が上がっていないところがあった。
『まだ勝てる…』
「締まらんが…はじめろ!!赤犬!!」
「流星火山!」
「氷を溶かして足場を奪え!!」
降ってくるマグマに氷は溶かされてどんどん足場がなくなっていく。
『ルフィッ!!!』
「ハァ…ハァ…畜生ォ!」
「俺たちの船が…」
「何十年も白ひげ海賊団を支えた船…モビーディック号が…」
親父様が能力を使うも砕けない壁。ルフィも囚人達に助けられたようで生きてきた。そして空いているところから行こうとして、打たれていた。
『何してるのよ…』
「アンハァ…ハァ」