【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第32章 島での裏切り
腕自慢大会は、エースとマルコの勝負となり、マルコの策略勝ちとなって、みんなワイワイと帰路についた。
「くッそー!!あの時に肉なんて言われなければ」
「アホだよい」
「ったく、頭使いなよー」
甲板に上がると、親父とラクヨウ達が飲んだくれていた。
「どうなってんだ、これ」
「さぁ?」
マルコの方を見ると、般若の顔だった。
これはそっとしとくしかねぇ。
「おい、ラクヨウー、アン中にいるか?」
「いやー、出てったぞ?昼?朝?そんな時間だッヒック」
「まだ帰ってきてませんよ。自分、ずっと外見てましたけど。」
どうやら、飲んだくれてない船員もいたようだ。
「お、そうか? ま、部屋に書き置きとかあるかもだし見てみるわ」
ありがとなと声をかけて、アンの部屋に向かう。すると、あの独特の声がずっと絶えず鳴っていた。
「開けるぞー、っていねぇけど。なんだ、電伝虫か。」
その電伝虫がプルプルとずっとなり続けていた。興味本位だった。
「あー、もしもしー、こちら〔アンか!大丈夫だったのか!?ドフラミンゴに合わなかったのか!?〕…どう言うことだ。」
〔…アンじゃない。誰だお前〕
「そりゃこっちのセリフだ。俺はエース。アンに何があった。」
〔何があったって…何も聴いてねぇのか!?くそッ、あいつ1人で行ったんじゃねえだろうなッ!〕
「おい、お前ッ!!なんの話してんだよ!!」
〔だからッ、あいつがずっと狙われていたのに誰も気がついてなかったのかッ!?〕
「狙われてる…だと?誰にッ!?!」
〔ドンキホーテ・ドフラミンゴだッ!!〕
そのあと、電話のやつから聞いたことはあまりに衝撃すぎて受話器を放り投げてマルコと親父の元へ走った。
「だから、あんなにだめだっていったろい!」
「すまねえ…」
「親父が謝ってるぞ」
「すげぇな、マルコ隊長。」
「親父ッ!!マルコッ!!アンがッ!」
「なんだよい、そんなに慌てて」
「あいつ…ずっと狙われてたッて!!」
「グララ、落ち着けェ。」
「落ち着いてられねぇよッ!!!」
「狙われてるって誰にだよい?」
「ドンキホーテ・ドフラミンゴッ!!!」
その場の空気が凍ったのがわかった。
「マルコ…全船員に連絡しろォ!!アンを探せェ!」
「「「「おおぉお!!!」」」」
「無事でいろッ」