第3章 SSS キャラ×男主(―/7日更新)
★BB3Dトム・ハニガー
足がもつれて転びかけるって本当にあるんだな。ガスマスクを着けて正体の見えない男がツルハシを振りかざして追いかけて来るから必死に逃げる。男と何故分かるかって、作業着の股間が張り裂けそうなほど膨れ上がっているからだ。
(二つの意味で狙われてるのが怖ぇっ!)
ゲイの殺人鬼なんて何されるかわかったもんじゃないし、殺された後も死体に無体を働きそうで嫌。しかし炭鉱の薄暗い中をハンドライトひとつで走り回るのは不味かった。
「っひ!」
先回りされた。ガスマスクから漏れる呼気の荒さや肩の動き、手の震えに股間の雄々しさ。どこをとっても恐怖でしかない。慌てて踵を返すもツルハシを鎌のように器用に使って腰を手繰られてしまい、崩れた体勢のまま引き寄せられる。膝を着いたら最後、俺の身体は暗闇の中へ引き摺られて行った。
★LoTアトム(運命主続き)
「別次元の俺に触らなかったって?」
「うんっ……!」
「英断だったな」
「僕だってやれば出来るだろ!」
「えらいえらい」
呆れてドン引きしているだけなのに胸を張られても空気が読めていなくて恐ろしいだけだ。肉付きの良い巨体を揺らして全身で『褒めて褒めて』と主張する姿はコーギーとかそこら辺の犬を想像するとちょっと可愛いけど、こいつは普段から変態に矢印が振り切れた奴だから素直に褒められない。そもそも別次元の幼い俺に触らなかった事を褒めるって前提が狂ってる。
とはいえ構わないと一向に俺のストーカーを止めないんだろうな。今日は向かうところ向かうところで先回りされてとうとう捕獲されて今に至るのだから。仕方ないから艶のある黒髪を優しく撫でて『いいこいいこ』してみた。あまり嬉しそうじゃない、ご不満そうだ。じゃあ……と思って肩に手を置いて引き寄せ、頬に唇を押し付けてみた。ちゅうっとリップノイズを立てて離れた後、耳元で「レイはいい子」と囁いてやる。レイはその瞬間に真顔になったかと思うと、股間を両手で抑えて前屈みになった。
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