第3章 SSS キャラ×男主(―/7日更新)
★HLビリー・リー(疑心主続き)
ビリーは毎晩、誰かを抱く。俺が『おしおき』されるまでは姉妹で入団した妹の方と遊んでいたみたいなんだけど、最近はもっぱら俺に声が掛かる。その度に兄貴は泣いて喜んでくれたし俺も『アレ』以来すっかりビリーの虜になっていたから嬉しかった。
彼のディックの先っぽが俺のおなかの奥を細かく掻き回す度に頬まで鳥肌が立つような震えが一気に襲ってきて内臓がぎゅっと縮む。臍の下まで犯されて、腹が蠕動して、彼の愛の証をたくさん飲み込もうとする時がいちばん気持ちよくて直ぐイっちゃう。
「くん、おいで」
今日もビリーが俺を誘う。いつか俺も大人になれば飽きられてまた別の若い子が彼のディックを咥えるんだろうけど、果たして彼のあの狂気に満ちた瞳が輝くうちに俺を飽く日なんて来るのだろうか。虜になったのはどちらが先なんだろう。
★Aキャプテン・アメリカ(ストーカー被害主続き)
(……まただ)
今日も誰かに後をつけられている。姿が見えないのに気配だけする状況は確実に俺を苦しめていく。恋人も実害なく怯える俺に冷たい態度で接するようになって、その内に別れを切り出されてしまった。「そのスタンガンはやるから」と餞別にもならないものを委ねながら。味方が居ない寂しさを思うと涙が止まらなくて、歩く速度が遅くなる。そうなると背後の気配がどんどん濃くなっていくのが分かった。
(……――誰も信じてくれないなら誰も助けてくれないなら、一人でやり遂げる)
あえて路地裏に入る。この道も帰宅には便利なショートカットだが、ストーカーに追われるようになってからは使わなくなっていた。カバンの中に手を突っ込んでスタンガンを掴み、きたる恐怖に対抗しようと身構えた。誘い込むのだ、わざと無防備になって襲ってきたところに一撃を加えてやる。ただではやられない。
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