第3章 SSS キャラ×男主(―/7日更新)
★Aキャプテン・アメリカ(連載主if)
「ただいま、」
「おかえり、スティーブ」
扉を閉めたスティーブへ駆け寄ると、慣れたように小首を傾げて僅かに身を屈める彼の唇へ自身の唇を押し付ける。それでも身長差があるから首を伸ばして懸命にキスを施す内に、彼は堪らないといった勢いで抱き締めてきた。冷たい手が暖を取るみたいに俺の臀や大腿を撫でたり揉んだり忙しない。
恋人でもないのに毎日毎日帰宅した彼と唇を合わせる決まり事を提示されたとき初めこそ全力で抵抗したが、彼に『現代において同棲する人間はこうするのが決まりなんだ』と諭されては仕方ない。郷に入っては郷に従えと言うしな。
「ぷぁ……っ、すてぃ、ねちっこいぞ……っ」
「最低でも五分は味わいたい。ほらまだ二分だ、顔を上げろ」
「味わうってなんだ、これは決まりなんだろ……?」
「……そうだ、五分は味わうのが決まりだ。ほら早く」
「七十年後は変な規則が多いなぁ……んぅっ」
★Aソー(連載主if)
スーパーソルジャーは酒に酔わない。驚異的な代謝が酒精をたちまち打ち消すのだ。しかしその法則はあくまで地球上の理に過ぎないらしい。ソーがアスガルドから持参した名前もよく分からない酒をひとくち舐めた途端に身体が一気に火照って頭がくらくらした。超人血清が成した代謝も全く機能せず、酔いは次々に脳を蝕む。
「随分と可愛らしい顔になったな」
「んあっ」
ソーの冷たい手が頬を撫でると全身に甘い痺れが走り抜けた。普段触られるよりもことさら強い電流を流されたようだ。一瞬で膝と腰が砕けてソーに抱き寄せられてしまえば、体内のウルが雷神にかしずいて強烈な酩酊が襲う。
「そぉ、たすけて」
「ん? どうした」
「いつもより、くらくらしゅる、からだとけそう、こわい」
「確かに……いつもよりもとろけた表情で俺を見ているようだな。瞳が潤んで呼気も荒い。身体が熱くて……俺に絡み付いてくる」
「あ、いや、はなさないで、ずっとぎゅってしてて」
「ははは……おまけに話し方まで可愛らしい。……さあ、移動しよう。俺も我慢の限界だ」
「どこいくの……?」
「寝室だ。大丈夫、全て俺に委ねていればいい。……全てな」
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