第3章 第三章 始動と再会
「っどういうこと!?」
カナはスザクの両腕をつかんで、詰め寄った。
もう一人の幼馴染?
ルルーシュ?ナナリー?
いや、ありえない。あの二人は死んだはずだ。兄様だってユフィだってそう思ってる。
「カナ?」
スザクの驚いた顔にはっとしたが、なにもいえず、ごめん、と一言謝って、その場から逃げるように駆け出した。
背後からスザクに名前を呼ばれる声が聞こえたが、構わず走った。
「うそだうそだ…」
ルルーシュやナナリーが生きているなんて。
ルルーシュは私を半身といってくれた。
ナナリーと同じくらい大切だといってくれた。
私を守ると言ってくれた。
もし生きていたなら、絶対に私に会いに来るはずなのに
兄様やユフィに会えない理由があったとしても私を…
なんで迎えに来てくれないの?
口の中から鉄の味がした。
体が必死で酸素を求めるようや喘ぐ。
心臓に針が刺さったかのように痛い。
玉のような汗が地面に滴り落ちるのをみて、カナはまるで自分が泣いているようだと思った。
(もしカナが生きているのなら、僕は死んでも彼女を探し出して、二度と一人にはしない)