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【銀魂】あの欠けた月の半分を探して《銀時》

第6章 ざわつく気持ち*R15





チュンチュン…

チュンチュン…


「ハ…ハーーーックション‼︎…ああ、さみぃ…って眩しいなァ…ん?」


涼しくなり始めた夏も終わろうとする朝


銀時が寒さのあまり目を覚ました場所は、万事屋の玄関前だった


明け方まで長谷川と飲み明かし帰宅したにも関わらず、どうやら玄関に入る手前で力尽きたようだ


まだ酒が残りフラフラする頭と体をダラダラと起こし、玄関の引き戸にもたれ掛かる


「うげェ…目が回るぜェ」


立ち上がろうにも頭が重く立ち上がれず、またしばらくそのままでいると、遠くの方から聞き覚えのある声が近づいてきた


「いつもこんな早くに出勤なんて大変ですね。終わるのも遅いんですよね?」


「もう慣れちゃったよ。それに屯所に着く頃には、みんなもう素振りしてるんだよ」


新八と未来が話しながら歩いてきたようで、スナックお登勢の前で立ち止まった


「銀さんにこんなしっかりした幼馴染がいるなんて、本当少しは見習ってほしいです。この時間まで飲んでることあるんですよ?どうせまだ寝てますよ」


「ふふ、甘いものとお酒に目がないのは相変わらずなんだね。私はそうゆう銀ちゃんも好きだけど、新八君もそうだから銀ちゃんのところにいるんじゃない?」


きっと見透かされているんだろうと、新八は素直に答える


「まあそうですね。普段はあんな感じでも、いざと言う時はなんだかんだカッコいいですからね。腹立ちますけど」


「ふふ、分かるかも」


自分の話が聞こえてきて、小っ恥ずかしくなる銀時


「…たく。往来でなんつー話してんだか…ん?」


「おや、未来じゃないかい。こないだは助かったよ。キャサリンもすっかり良くなってね」


お登勢が店から出てくるなり未来に礼を言っている


どうやらキャサリンが宇宙風邪にかかっていたらしいが、未来が調剤した薬で治ったようだ


二日酔いの銀時には騒々しい立ち話ではあったが、未来の嬉しげな声は耳馴染みが良い


「あれ、銀さん。こんな所で何してるんですか?
今そこで未来さんに会って…って聞いてますか?こんなところで寝ないでくださいよ銀さん」


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