第17章 失った記憶、失くならない記憶
そんな銀時を連れ、万事屋へ帰ってきた
「万事屋銀ちゃん…。ここが僕の住まいなんですか」
看板を見上げた銀時はポツリと呟く
「銀さんはここで何でも屋を営んでいたんです」
「何でも屋っつーか、ほとんど何にもやってない屋アル。ほとんどプー太郎だったアル」
「プううう!?この歳でプううう!?」
新八と神楽から自分のことについて、あまりにも受け入れ難い説明を聞かされ愕然とする
「どうですか?何か思い出しましたか?」
「思い出せない…。つーか、思い出したくないんですけど…」
万事屋の中にも入るが、やはり何も思い出せなかった
そこへ新八から連絡を受けていた未来が慌ててやってきた
「新八くん!銀ちゃんは…!」
「未来さん!それが…その…」
「銀ちゃん…っ。大丈夫そう…みたい、だね…?」
「いや、それが…」
部屋に入ってきた未来は、目の前に立つ銀時の姿を見つけて安心したように息をつく
そんな未来に何と説明しようか新八は言葉を詰まらせた…
「あなたは、誰ですか?」
「……っ⁉︎」