[おそ松さん]舞い降りた奇跡[カラ松][18禁有]
第5章 夏の終わりに(18禁)
『只今より、花火大会を行います。』
アナウンスが流れ、花火が上がる。夏の夜空に、大輪の花が咲く。
「○○、ちょっと手を離してくれ」
○○が手を離すとカラ松は、その肩を抱いた。○○もカラ松にピッタリ寄りそう。
後ろで、カシャッと音がしたが、二人はそれを知ってか知らずか、構わず空を見上げる。
「カラ松くんって、あんな顔するのね」
「ああ、俺たちも、ビックリなんだ。あいつにあんな顔させられるのは、○○ちゃんだけだよ」
しばらくして、メッセージ花火が上がるというアナウンスが入った。
次々と文字の花火が上がる。
『続きまして、カラ松様より○○様への、メッセージです』
「えっ?!」
驚いて顔を見れば、ニヤリと笑ってウインクしている。
花火が上がる。そこには、
結婚しよう
の文字が。○○の目から、涙が溢れる。慌てるカラ松。
「なぜ泣くんだ、ハニー!まさか、結婚は嫌なのか?!」
「嫌なわけ、ないよ。嬉しいの」
そんな二人におそ松が、声をかけた。
「カラ松、○○ちゃん。俺たち別のとこ行くわ」
「ハッスルハッスルー!マッスルマッスルー!セクロス、セクロスー!」
「カラ松兄さん!後で報告、よろしくね」
「○○ちゃんに負担、かけんなよ」
一松は何も言わず、握った手の人差し指と中指の間に、親指を入れた。
「ヒヒッ」
真っ赤になるカラ松と、意味が分からずキョトンとする○○。だが確かにカラ松の中で、炎が揺らめいているのを感じる。しかし○○は、真剣な顔に戻った。
「どうかしたのか?」
「私ね。最初は私の前でたくさんの人が、炎に包まれて苦しんで亡くなったのに、自分だけ幸せになっていいのか、ずっと考えていたの。でもね、ある日、夢を見たの」
「夢を?」
「うん。あの時、私をかばって亡くなった兵隊さんが、夢に出てきて、言ったの。お幸せに、って。優しく微笑んでた」
「そうか」
「それにね、その兵隊さんの顔、ダーリンにそっくりだったよ」
「俺のこと、好き過ぎるだろ!」
「それは間違いないわ」
「それより、ハニー。さっきのプロポーズの返事、聞かせてくれ」
「もちろん、喜んで!」
二人は抱きしめあい、熱い口付けを交わす。何度も、何度も。