[おそ松さん]舞い降りた奇跡[カラ松][18禁有]
第4章 家族の絆、彼女の覚悟
「それは…」
皆がいいよどむ中、おそ松が言った。
「チビ太とつるんで、俺たちにいたずらしてると思ってたんだ。でも、包帯だらけの姿の時、夜に相当痛がってたろ?お前演劇部だったから、演技だと思ってたんだ。ほんと、ごめん」
「カラ松兄さん、ごめんなさい!」
「…クソ松。悪かった…」
「ごめん、カラ松」
「ブラザー…。俺も、悪かった。ちゃんと言葉にしなきゃ、伝わらないよな」
手を取り合う六つ子に、暖かい目を向ける○○。
「やっぱり家族って、素敵。人数が多いほど、悲しみは6分の1に出来て、嬉しさは6倍に出来るんだもの。それって、すごく素晴らしいと思わない?」
「ああ、そうだな。ハニーの言う通りだ」
そこへ、母親が帰ってきた。
「ただいま、ニートたち。あら、お客様?」
「はじめまして、○○です。カラ松とお付き合いさせていただいてます」
「あら、そうなの?他の子もそうだけど、カラ松はいい子だから、よろしくお願いね。ただ、一人で抱え込むのが欠点だけど」
「あ。それ、分かります。迷惑かけないようにって、思っちゃうみたいで」
「そうなのよねー。もっと頼ればいいのに。あ、カラ松。この前梨、食べ損ねたでしょ。買ってきたから、食べなさい」
「マミー…。覚えててくれたのか」
「当然でしょ。私の大事な、息子だもん」
「私が剥きます」
「じゃあ、お願いするわね」
母親からナイフとお皿を受け取り、皮剥いていく。すると六つ子たちから、
「おー」
という声が上がった。○○の手際のよさに、感銘を受けたようだ。
「はい、あーん」
「ちょ!○○ちゃん!」
「あのさあ…。俺たちの前で、いちゃつかないでくれないかな…」
「皆にも、してあげようか?」
「「よろしくお願いします!」」
「だーーーーー!ダメに決まってんだろ!○○は、俺の女だぞ!」
「ダーリン。あとでゆっくり、ね?」
「うう…。マイハート…。」
器用に6当分した梨をお皿に乗せ、おそ松の前に座った。
「あーん」
「あーーん!!」
梨を無理やり口に入れる○○。
「もがっ!ぐむむもが!」
文句を言うおそ松を無視して、同じように他の兄弟たちにも、次々と口に詰め込んだ。
「はい、お待たせ。あーん」
「あーん」