第11章 海、水着、おっぱい!
ホテルのフロントに着き、とりあえず1番安価な部屋を選択する。
「何事もなく入れましたね……」
「そうね、良かった……」
扉が閉まるなり、息を深く吐き出した。
なんだか海の時よりも疲れた気がする。
「先シャワー浴びて来て良いですよ。
さっきのだとしっかり砂を落としきれてなさそうですし」
「うん、ありがとう。先に借りるね」
シャワーで砂を落とし、身体を念入りに洗う。
洗面所に用意されていたバスローブに身を包み、京治の元へ戻った。
「お風呂ありがとう。京治も入って?」
「はい」
京治が浴室へ入ったのを見て、ベッドに身体を沈める。
思いの外深く沈んだ。
ふかふかのベッドで、早まる心を落ち着けるように携帯を触る。
初めてのホテル、凄く緊張する……。
「夏美さん?」
「っ、はい!」
「驚き過ぎですってば」
緊張し過ぎてて、携帯がホーム画面のままなことも、京治がお風呂から上がっていたことにも気が付かなかった。
「京治……緊張がやばいんだけど……」
早まる鼓動が私の思考を邪魔する。
「奇遇ですね、俺もです。
緊張とあとは期待ですけどね」
「っ……」
導かれた手は京治の熱源へと触れた。
「別にいつもの状況に飽きてた訳ではないんですけど、やっぱり場所が変わると興奮しますね。
暴発しそうです」