第11章 海、水着、おっぱい!
「お待たせ!
ごめんね、買いに行かせちゃって。
あれ、お友達?」
2人の間に割って入る。
「ごめんね、お姉さん達。
この2人私達の彼氏なんだ。
だからデートの邪魔しないでくださいね?」
チラリと視線を後ろに居るナナちゃんに向ける。
京治達を囲む女性も、ナナちゃんを見るなり肩を落として離れて行った。
美女効果、強し。
「すまん!夏美!まじで助かった!」
「どう致しまして!
そんなことより早くナナちゃんのところに行ってあげな?
不安になってると思うから」
「おう!」
「どんなところでも丸く収めてしまうんですね、夏美さんは」
「そう?結構焦ってたよ、これでも。
私も嫉妬深いんだから」
そう、実際かなり焦っていたし不安だった。
私よりも経験もスタイルの良い女性が寄って来たら、ね。
「すみません、かき氷溶けてしまったんですけど……」
「京治がナンパされてた方が問題だからいーの!」
「妬きました?」
「そりゃ、ね……」
「嬉しいです」
目を細める京治が可愛くて、髪を撫でる。
「夏美さんこそ、女性2人で居てナンパされませんでしたか?」
「大丈夫よ」
「夏美さんのことだから、気づかない内にナンパされてそうで」
「なんなの、それ!ないってば!」
表情を曇らせる京治の背中を軽く叩き、光太郎達のところへ向かう。
「ほんと、鈍感過ぎて困る……」
その様子を見て、後ろで小さく溜め息を吐く京治が居たなんて知らなかった。